ガ キ   side カブキ

 

浴衣を脱ぐヒマなんぞやらなかった。

俺は手近な宿に卍丸をひっ攫うように連れ込んで

部屋に入るなり有無を言わせないように唇を塞いだ。

卍丸の後頭部を掴んで仰向かせそのまま深く唇を合わせる。

堪えきれなくなった卍丸が軽く唇を開いた隙を狙って舌をねじ込んだ。

そのまま覆いかぶさるようにして卍丸の小柄な体を布団に組み伏せ

細い顎を掴んで角度を変えながら猶も深く口付けたら

おずおずといった感じで卍丸が口付けに応えて来たのに気が付きそこで俺の自制心が飛んだ。

殆ど乱暴に浴衣を肌蹴させ、目が放せなかった白い首筋を強く吸いこれ見よがしに印をつけた。

そのまま耳に、うなじに唇を這わすと、唇を咬んでいた卍丸が耐え切れずに声を上げた。

俺しか見た事の無い表情。俺だけしか聞いた事の無い声。

誰かに見せて堪るもんかよ。コイツは俺のモンなんだぜ。

きっちりとあわせていた浴衣の胸元に掌を差込み、薄く筋肉の付いた胸に指を這わすと

卍丸が抵抗するように身を捩ったので手首を掴んで無理矢理布団に押さえつけた。

馬鹿だな卍丸。

手前はガキだから知らねぇんだろうが

男ってのは逃げると余計捕まえたくなるもんなんだぜ。

早く体を繋げちまわねえと、コイツはきっと俺から逃げて又顔も見せなくなる。

 

こんなに切羽詰って卍丸を求めてる俺の方が余程ガキなのかと

卍丸を追い詰める手を休めずに俺はひとり薄く笑った。

 

 

 

2008.8.8 
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